「初恋の日」といわれてもあんまりイメージがありませんよね。今回は「初恋の日」に関するアレコレを、“恋バナ”チックに紹介していきたいと思います♪
どうしてこの日ナンスカ?
初恋の日は、作家・島崎藤村に縁の深い長野県小諸市の旅館中棚荘(なかだなそう)によって定められました。
「島崎藤村…? 誰?」という人でも、中学校の教科書に登場するこの詩には見覚えがあるのではないでしょうか?
「初恋」
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
現代チックに言い換えますと、
「林檎の木の下へ行ってみると、大人っぽく前髪を結った君がいた。いつもと違う君を見て、髪にさしてある花ように、君の事を美しいと思ったよ。」
ひゃー!! 青春ですね!
読んでいるこっちが恥ずかしくなるような、胸キュンで甘酸っぱい「初恋」が詠われています。
この「初恋」が発表された、1896年の10月30日を記念して、「初恋の日」が制定されたのです。
初恋の平均年齢は…ズバリ、○○歳だった!
ライフネット生命保険株式会社が、2012年に行なった『初恋に関する調査』で面白い結果が出ていたので、ナンスカでも紹介したいと思います。
みんなの初恋っていつ?
恋をしたことがある20歳~59歳までの男女1000人に「初恋は何歳でしたか?」というアンケートおこなったところ、次のような結果になったようです。
小学校に入る前(6歳以下) 27.7%
小学校低学年(7~8歳) 10.1%
小学生中学年(9~10歳) 17.4%
小学生高学年(11~12 歳) 19.5%
中学生(13~15歳) 15.6%
みんなの初恋平均年齢は10.4歳という結果になりました。
割合でいうと、小学校に入る前に初恋を経験したという人が多いんですね! 確かに、優しかった幼稚園の先生の記憶って今でもはっきり残っていますもんね。
初恋の相手ってどんな人?
さらに興味深いことに、「初恋の相手はだれか」アンケートを取ったところ、「先輩・先生」などの年上を回答する割合は、女性の方が多いのに対し、「初恋はひと目惚れだったか?」という問いでは、男性のひと目惚れ率の方が高いという結果に。
女性の方が、年上への憧れや尊敬が初恋に影響しやすいようですね…分かる気がします!
また、男性の方が視覚的な印象をきっかけに初恋を自覚しているみたいです。
「あの子めちゃめちゃ可愛いなぁ…好きだな!」というかんじでしょうか。なんだか微笑ましいですね。
ちなみに、初恋の人とゴールインする割合は…
さらに驚きなのが、およそ1%の人たちが初恋の人と結婚(婚約)しているとのアンケート結果が出たんですっ……!
なんてロマンチックなんでしょう、もはや運命としか思えませんね。残念ながら私の近くには初恋を実らせてゴールインした人がおりません。
もし「私は初恋の人と結婚したよ」とか「初恋の人と結婚した人を知っているよ」という方がいらっしゃいましたら、ぜひその幸せエピソードを教えていただきたいなあと思います!
初恋のトキメキがよみがえる! おすすめ作品紹介
読むだけで、観るだけで、聴くだけで「初恋」を思い出す…そんなおすすめ作品を紹介しちゃいます♪
【読んで】中村明日美子「鉄道少女漫画」シリーズ
私ヤマシタが尊敬してやまない漫画家、中村明日美子先生の青春物語。
誰かを好きになることのもどかしさや切なさが、優しいタッチで繊細に描かれています。
この作品の素晴らしいところは、一番大切なこと以外を極力言葉にしていない点。
登場人物の気持ちが、表情や、動作や、コマ割りの中で、自然と読者に伝わるように作られています。
そうやって大事に紡がれてきた末にある『好き』という言葉の破壊力たるや…! ぜひ、実際に読んでみて体感してほしいなと思います!
【観て】スタジオジブリ作品「耳をすませば」
もはや説明は不要かもしれません、不朽の名作「耳をすませば」。
映画のキャッチコピーは「好きなひとが、できました」というところからも、作品の根底に流れる「初恋の原動力」を感じることができます。
主人公の月島雫が、夢を追う少年・天沢聖司と出会うことで自分自身と向き合うことができるようになるんですね。恋は人間を成長させてくれるんだと実感できる作品です。
【聴いて】米津玄師「春雷」(アルバム『BOOTLEG』より)
シングル『lemon』が爆発的なヒットを記録した米津玄師の、恋をテーマにした名曲です。
「春雷」とはその名の通り、春に発生する“春の到来を告げる雷”のこと。歌詞の内容から考えても、雷のように衝撃的な“あなた”との恋について歌われているんです。
現れたそれは春の真っ最中 えも言えぬまま輝いていた
どんな言葉もどんな手振りも足りやしないみたいだ
その日から僕の胸には嵐が 住み着いたまま離れないんだ
人の声を借りた 蒼い眼の落雷だ(引用:米津玄師「春雷」)
冒頭で語られる、「嵐」という言葉一つで見事に恋心を表現していますよね。
初恋に限った話ではありませんが、「春雷」を聴いたときに感じる切なさには、過ぎ去った「あの頃」を思い出させる魔力があると思います。
みなさんの「初恋」はどんなものでしたか?
嬉しかったり、切なかったり、時には苦い物だったりする「初恋」。
普段の生活の中で初恋のことを思い出す機会ってあまりないのではないでしょうか。
「初恋の日」、自分の「初恋」に想いを馳せてみるのはどうでしょう? 懐かしい気持ちになるのと同時に、忘れかけていた大切な何かを思い出すきっかけになるかもしれませんよ!