個人や職業の垣根を超えて、この状況を乗り越えよう。-共同編集WEBサイト「PANDAID」

新型コロナウイルスが猛威を振るいはじめ、「新しいくらし」が各所で提案されるなど、2020年は激動の年となりました。実態がわかっていないものも多く、ワクチン接種などは欧米では始まっていますが、まだ手探り状態。どう対策をすればよいのかと不安を抱く人も少なくないはずです。

その中で、手洗いや換気、マスクの着用、ソーシャルディスタンスのキープなどを実践することで、ある程度の予防ができることがわかってきました。さらに、新型コロナウイルスの知識を蓄え、状況を把握するといった「正しく恐れる」必要性も叫ばれています。

今回紹介する共同編集WEBサイト「PANDAID」は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックから命をまもるために、世界中で考えられた知恵をまとめているサイト。誰でも編集に参加でき、職業や専門家、国や地域といった垣根を超えて、多くの人々が知恵を持ち寄り作成されています。

環正しい情報を、あらゆる角度・視点から

「PANDAID」は、非営利で自主運営され、世界中で考えられた暮らしや習慣の変化を助ける知恵をまとめた、誰でも編集に参加できる共同編集サイトです。現在はデザイナー、ライティング、リサーチなどといった分野で、100名を超えるボランティアが関わり、運営しています。

その特徴は、科学的ファクトが示されている情報を、魅力的に伝える記事とデザインで伝えること。そして、実践が容易なコンテンツが多く詰まっていることです。科学的な情報は、理解が難しいものであることも多く、それらをいかに一般の人にわかりやすく解説するかがカギ。ここがわかりにくかったり、受け取る人によって違う解釈ができてしまう情報だと、これがデマやフェイクのきっかけになったりするのです。

知識を得るためには、多くの方法があります。テレビや新聞、雑誌といったマスメディアが連日詳しい報道を行っていますし、厚生労働省や首相官邸、各地域の公的機関が発表している情報も多数。しかし、ネットやSNSが普及した昨今こそ注意したいのが、デマ・フェイクです。

新型コロナウイルス関連でも、たびたびデマ・フェイクが発生しました。流行が始まった直後は、トイレットペーパーやティッシュペーパー、生理用品などの紙製品が一時期入手困難となり、各所機関が買いだめを控えるよう報道していたことは、みなさん覚えているのではないでしょうか。

共同編集WEBサイト、という名称から「そのものにデマがあるのでは？」「勝手に書き換えたりされたらそれまでなのでは？」という疑問があるかもしれませが、そこは心配無用。サイトの公開は、運営のみができる状況なので、編集された情報は運営がチェックし、リリースされます。

「PANDAID」の公認キャラクター「パンどらくん」は、コロナが蔓延した未来からやってきた、関西弁のトラです。こうしたキャラクターを用いて、楽しく情報を紹介しています。

手洗いやソーシャルディスタンスといった考え方を、イラストやわかりやすい言葉で伝えるのが特徴。個人的に面白いと感じたのは、ソーシャルディスタンスを「本マグロ1匹離れよう」「1ビートルズ離れよう」などと呼びかけるユーモア。日本人のみならず、外国人の方にもわかりやすく説明されています。

「PANDAID」から生まれたソーシャルディスタンスステッカー「LIFE COINステッカー」

「PANDAID」では、情報を伝えるだけでなく、「新しい日常を楽しむためのグッズ」も制作しています。そのひとつが、「LIFE COINステッカー」。30cmほどの大判ステッカーで、人感センサーによって「あの」コイン音が鳴ります。

このステッカーを、ソーシャルディスタンスを保てる距離に貼れば、ソーシャルディスタンスを守ることでちょっとテンションがあがる、楽しみながら「新しい日常」を楽しめる場所に早変わり。

「LIFE COINステッカー」は、クラウドファンディングにて制作。今年夏に制作されました。サウンドシステムは別付けなので、音を鳴らしたくないときにはステッカーのみを使用することも可能です。

「PANDAID」も「LIFE COINステッカー」も、共通するのは「新しい日常を楽しみながら実践できる」ということ。新しい日常には、不便なこともたくさんありますが、それを悲観するだけではなく、あえて楽しんでみようという心意気が感じられました。

確かな情報を求めながら、「新しい日常」を楽しみたいのなら、一度「PANDAID」をのぞいてみてください。きっとあなたの知らなかった「楽しい日常」が待っていますよ。