私たちが日常的に利用しているバス。料金も安く、昼夜問わず運行しており、非常に便利ですよね。私も学生の頃は、東京行きの夜行バスをよく利用していました。そして夜行バスの運転手さんって純粋にすごいと思います。
そんなバスですが、9月20日が「バスの日」って知ってましたか? 今回はバスの日の由来や歴史、バスの面白データを紹介したいと思います。
どうしてこの日になったの?
1903年9月20日、京都市で二井紹介がバス事業を開始しました。その後1987年に、全国バス事業者大会で「いつでも、どこでも、みんなのバス」をコンセプトに、9月20日を「バスの日」に制定。また2009年からは、日本バス協会によって「バスフェスタ」が開かれています。毎年9月頃に開催されていますので、興味のある人は参加してみてください。
バスの歴史
バスの歴史は17世紀にまで遡ります。フランスのブレーズ・パスカルが考えた乗合馬車「5ソルの馬車」が最初になります。前部では馬を指揮する運転席、後部に客席を備えており、現代のバスのように決められた経路を走っていました。
また「バス」の由来になったのは1826年、フランスのナントで運行を始めた乗合馬車です。当時、公衆浴場を経営していたスタニスラス・ボードリーは、街と浴場を往復する乗合馬車を運行。しかし市民が浴場へ行くこと以外の目的で使用していることに気づきます。
そこにアイデアを見つけ、乗合馬車の事業化を開始したのです。
1831年には、イギリスの発明家ゴールズワージー・ガーニーが蒸気バスを開発。しかし乗合馬車の運営からの反対で撤退を余儀なくされました。その後、ウォルター・ハンコックが蒸気バスの運行を再開し、ロンドン市民の足として活躍をします。1895年になるとエンジン付きのバスが登場し、徐々に自動車が用いられるようになりました。
日本では1903年9月20日から、京都の二井商会がバスの運行を始めたのが最初です。当初は乗合馬車事業者からの圧力が強く、車両を故障させられるなど、思うような営業ができなかったそうです。
大正時代に入ると自動車が主流となり、バスが全国へと広まります。また1923年に起こった関東大震災では路面電車が被害が大きく、代わりに800台あまりのバスが交通手段として活躍をしました。
知らなかった! バスの面白データや雑学
人々の日常に溶け込んでいるバスですが、実は知らないことだらけかもしれません。そこでバスの面白データや雑学を調べてみました。
バスの台数ってどれくらい?
日本には乗合バス60,352台、貸切バス50182台があります。(平成27年度)
合計で約11万台ものバスが走っているんですね。こんなに数が多いとは驚きです!
バス会社ってどれくらいあるの?
日本のバス会社は乗合バス2,217社、貸切バス4,508社、合計で6725社ほどあります。(平成27年度)
約30年前と比べると、約6倍も増加している計算になります。街のいたるところにバス停があったり、夜行バスの本数も増えたりしているので、納得の数字かもしれません。
路線バスにシートベルトの着用義務がない理由
車や高速バスではシートベルトの着用が義務付けられています。しかし路線バスだけはシートベルトの着用義務はおろか、立って乗車していても問題ありませんよね。何故なのでしょうか?
実は道路交通法で「乗車定員11名以上の路線バスにはシートベルトの設置や着用の義務がない」と制定されているのです。いつも安全運転をしてくれる、バスの運転手さんに感謝しかありません。
日本一距離が短い路線バスは東京にあった!
東京には「日本一距離が短い路線バス」が存在します。それが目白駅前のバス停から発車する路線バス「学05」系統です。
出発をすると同時に「大変お待たせいたしました。次は終点、日本女子大前です」とアナウンスが流れます。出発から3分もせずに、日本女子大学のバス停へ到着するのです。距離にして1.3km、歩いても問題ない距離で運行をしています。
ちなみに「日本一距離の長い路線バス」は、奈良県と和歌山県にまたがる「八木新宮線」です。片道166.9kmにも及び、始発から終点まで6時間半もかかります。しかも路線バスなのに、途中で3回も休憩を挟むそうです。もはや高速バスと勘違いしてしまいそうですね。
運転手さんに感謝しよう
何気なく乗っているバスですが、運転手さんが安全運転してくれるおかげで成り立っています。普段からバスを利用するという人は、マナーを守り、感謝の気持ちを忘れずに乗車してくださいね。