「おりん」と聞いて、すぐに何のことかわかるという人は、いったいどのくらいいるでしょうか。
おりんとは仏壇のそばに置かれている、音を鳴らすための金属製の仏具。仏様に手を合わせる際に棒のようなもので音を出す、そう、おわんのような形をした、「チーン」と鳴らすあの仏具です。
「久乗おりん」は従来にはなかった、仏具らしくないおりん。私たちの暮らしに溶け込み、癒しの効果や心地良い影響をもたらす、いわば、日常使いのできる道具。
使えばきっとわかる「久乗おりん」の心地良さや特徴について、ご紹介していきます。
「音を伝えたい」という想いを形にした、暮らしに取り入れられるおりん
本来、お経の読みはじめや区切りの合図として鳴らされるおりん。しかし一般家庭の仏壇のおりんには、仏様に対しての「これから拝みますよ」という合図の意味合いがあるようです。
極楽浄土まで届くといわれるおりんの美しい音色。その心が洗われるような音色が、私たちと亡き人とを繋ぐ、架け橋のようなものと考えられたのでしょう。
そんな心地良さのあるおりんの音を、仏具だけにとどまらず、日常の暮らしの中でも楽しめるようにと作られたのが「久乗おりん」です。
「久乗おりん」を手掛けたのは、富山県高岡市で神仏具制作・卸を営む山口久乗。鋳物の街として知られるこの地において、110年以上の長きにわたり仏具を作り続ける老舗です。
そんな同社がどうしても作りたかったのが、使う人にとってもっと身近で、暮らしに取り入れられるおりんでした。
聞いて心地良く、楽しみながら心が豊かになる「音を伝えたい」という想い。これを形にしたのが、デザイナーの磯野梨影さんです。
磯野さんが手掛けた「優凛シリーズ」や「虹シリーズ」をはじめとするおりんたちは、日々の生活の中に彩りをもたらしてくれます。
スタイリッシュで優美、そしてどこか温かみのある世界観によって、仏様のためだけでない「久乗おりん」というプロダクトが実現しました。
canvas storeでは、磯野梨影さんデザインの「ceramic mimic fabric」シリーズをご紹介しています。
自然の音の心地良さの秘密「1/fのゆらぎ」がある音色
人が心地良く感じられる、自然の音。波の音や雨音、小鳥のさえずりをはじめ、風にそよぐ木々の音、小川のせせらぎや虫の声…。これらの音を聞いて癒されたとか、なんだかリフレッシュできた──そんな経験のある人も、きっといると思います。
それもそのはず、この自然の音には人が癒される理由が──それが「1/fのゆらぎ」という特徴。
自然界に存在するものにとって、必ずあるといわれる「ゆらぎ」。その中には規則的なゆらぎだけではなく、一定ではない、不規則なゆらぎも含まれます。
「1/fのゆらぎ」とは、この規則的なゆらぎと不規則なゆらぎが調和した状態を指します。
一方、生体リズムが「1/fのゆらぎ」である人間は、音などから五感で「1/fのゆらぎ」を感じ取ると、生体リズムが共鳴、自律神経が整い、精神が安定するとされています。
これが「1/fのゆらぎ」の癒し効果。
特に「1/fのゆらぎ」がある自然の音など聞くことで、脳波にはリラクゼーション効果のあるα波が増加。「1/fのゆらぎ」によってリラックスできるのは、そんな理由があったのです。
2005年に山口久乗では、音声・音響の鑑定分野での実績を誇る、日本音響研究所に分析を依頼。その結果「久乗おりん」の音色には「1/fのゆらぎ」の存在が認められています。
地元高岡市では学校のチャイムをはじめ、北陸新幹線の新高岡駅の発車音など、公共の場の音として使われるおりん。大変親しまれ、なくてはならない存在であることが伺えます。
従来のおりんとはまったく異なる、さまざまな個性を持つ「久乗おりん」
「久乗おりん」のラインナップは、従来のおりんとはまったく異なる、さまざまな個性を持ったおりんが揃います。かわいらしいデザインもさることながら、日常に溶け込んでいろんな使い方ができるのが特徴。
「久乗おりん」ならではのコンセプトが感じられる、いくつかをご紹介します。
そこかしこから…日常に寄り添ってくれる存在「どありん」
玄関やお部屋、冷蔵庫や戸棚など…扉を開けるたびに澄んだ音が響き、いつでも私たちの暮らしに寄り添ってくれる存在に。「どありん」は全部で4タイプ。それぞれ個性あるデザインや音色から、好みに合ったものを選ぶ楽しみもありますね。
さわやかなおりんの音があれば、家に一人で居てもきっと寂しくないはず。
家族と暮らす人ならば、いつでも誰かの気配が感じられるのがのが良いですね。
インテリアとして楽しむ音に…「ことりん」
かわいらしい小鳥をかたどった「ことりん」。尻尾の部分にそっと触れると、揺れながら軽やかな音を鳴らします。その様子はまるで、窓辺から遊びに来た小鳥がさえずっているよう。
インテリアとしても心躍るデザインですが、しっかりとした音が出るので呼び鈴としてもとっても有能。
くちばしに入ったスリットには手紙も挟めるので、ちょっとしたメッセージも届けられますよ。
いつでも一緒に…お出かけ先が癒しの空間に「おともりん」
桂樹舎の手漉き和紙の袋に入れて、いつでも一緒に連れていける「おともりん」は、天然石で鳴らすタイプのおりん。なんだか神秘的でワクワクしますよね。
石の持つ効能や、インスピレーションで天然石を選んでみるのも楽しそう。
一緒にお出かけできるから、自然の中で鳴らす音の心地良さを、思いっきり味わってみてください。
畳んだ和紙の袋の台座に乗せて、どこでも音を楽しめます!
忙しない日常の中に加えてみたい、そっと寄り添いながら包み込む安心感
古来より場を清め、邪気を払うものとされていたおりんの音色。清らかで澄み切った音色を聞くと、確かに心の中の澱をきれいに取り去ってくれるような、そんな心地良さが感じられます。
日々の生活の中におりんの音を取り入れ、リラックスしたり気分を切り替えたり──人々の心にそっと寄り添う音には、目には見えないもののきっと計り知れない効果があると思います。
まるで包み込むような安心感をくれるおりんの音色。忙しない日常の中に加えてみてはいかがでしょうか?
商品情報
商品名 久乗おりん
販売元 株式会社 山口久乗
公式サイト https://www.kyujo-orin.com/
商品販売ページ https://shop.kyujo-orin.co/