みなさん、こんにちは。半分台湾人のSeikyoです。
今回は、台湾で繰り返し使えることで注目を集めている、「マイストロー」の取り組みについてご紹介したいと思います。
早速みていきましょう!
日常的にストローを使う、台湾のドリンク事情
台湾でストローの話をする前に、まずは特有のドリンク事情についてお話ししたいと思います。
日本でも最近では街中でタピオカミルクティーのお店を見かけることが多くなりましたが、台湾ではあちらこちらに同じようなドリンクスタンドを見かけることができます。中国語で「飲料店」と呼ばれるドリンク屋さんですが、様々なお茶の種類にフルーツなどがブレンドされているドリンクを、お手頃な値段で希望の甘さやアイスの量を調整できます。ドリンク屋さんは実に台湾人の生活に深く溶け込んだ一種のカルチャーとなっています。
このようなドリンクバーで飲み物を買う場合、ほとんどの場合はテイクアウトして飲み歩きをするか、職場や家に持ち帰って飲むので、必然的に一つのドリンクに対して、ストローが一本ついてくることになります。日本よりも温暖な気候のため、手軽に飲める冷たいドリンクの需要があることから、独自の発展を遂げたのかもしれませんね。
繰り返し使うことを前提とした、ストローの開発
今回ご紹介するのは、以前も取り上げた「A Plastic Project」がストローの削減を目的として開発した、繰り返し使えるストロー、「吸吸管」。「吸管」とは中国語でストローのことで、台湾ではドリンクの中にタピオカなどのトッピングを入れて飲むことが多いことから、太めのストローが使われることが多く、この「吸吸管」も断面の直径が大きめに設計されています。
繰り返し使うことができるストローで言うと、既にステンレス製のものなどは存在しますが、どうしても内側を清潔に保てるかが課題として残っていました。この「吸吸管」はそういったユーザーの声を汲み取り、中身を洗浄しやすくするために、なんとストローの表面にジッパーを取り付けることで、まるで丸めた紙を広げるかのように、ストローの内側を平らにして洗うことを実現させたのです。
また素材は用途が幅広く、100%リサイクル可能なポリプロピレン(PP)を使用しており、使い古したストローは積極的に回収を行なっています。使い古したストローを送り返すことで、次回購入時に割引特典が受けられるほか、リサイクルされたストローは「A Plastic Project」のその他の商品に再利用される仕組みとなっています。
持ち運ぶことを想定した、コンパクトなサイズ感
この「吸吸管」は、持ち運びのしやすさも考慮されて作られています。
重さ自体が3g程度であるほか、ストローのジッパーを広げて違う方向にくるくる丸めることで、専用の収納ケースにきれいに収めることができ、衛生面も気にせずに、バッグなどに入れて持ち運ぶことができます。
また素材自体の厚さは0.3mmと、普通の使い捨てのストローと同じくらいに留めることで、普段と変わらない感覚で使うことができます。素材自体の特性から飲み物のニオイも残りにくく、機能性と利便性を兼ね備えた便利グッズとなっています。
「マイストロー」で環境に優しい生活を
近年「マイバッグ」がかなり浸透してきて、スーパーなどで買い物をする際も、マイバッグを持参する人をよく見かけるようになりました。今回ご紹介した「吸吸管」はまさに「マイストロー」の概念に近く、洗う手間や持ち運ぶ手間はかかってしまいますが、新たなストローを増やさないためにも、ほんの少しの行動で環境にやさしい生活が送れるアイテムになりうるのではないでしょうか。
改めて身の回りで使っているプラスチック製品を見つめ直すと、ちょっとしたアイデアと工夫で、繰り返し使えるものに変身させることができるのかもしれませんね。
では、次回もお楽しみに!
プロジェクト情報
|A Plastic Project – 「吸吸管」
公式サイト https://www.a-p-p.tw/pages/%E5%90%B8%E5%90%B8%E7%AE%A1