みなさん、こんにちは。半分台湾人のSeikyoです。
今回皆さんにご紹介するのは、日本のパンとも似ているところが多い台湾のパンです。
早速みていきましょう!
日本のパンから強く影響を受けた、台湾のパン
パンは中国語で「麵包(ミエンバオ)」と言い、台湾の巷のあちらこちらでパン屋さんを見かけることができます。路面店以外に、スーパーの一角にパンコーナーが設けられていたり、コンビニにも菓子パンが売られていたりと、日本とパン事情が非常によく似ています。
またパン以外に、ケーキコーナーが併設されているパン屋さんも多く、お誕生祝いのケーキは「パン屋」で買うことも少なくありません。
台湾のパンは、歴史的な要因から日本のパンから色濃く影響を受けており、あんパンや食パンはもちろんのこと、コロネやメロンパンなども台湾のパン屋さんで見かけることができます。そのほかにも、ネギや田麩を使ったパンなど、しょっぱい味と甘い味が混ざった台湾ならではのパンも数多くあります。
中国語と違い、台湾語でパンのことをそのまま「パン」と呼んでいることからも、いかに庶民の食生活にパンが浸透しているのかが窺えます。日本と同じように朝ごはんはもちろんのこと、おやつとして食べる人も大勢います。
日本で台湾のパンが味わえるパン屋さん
2020年の年末、ここ東京で小さな街のパン屋さんがオープンしました。
東急大井町線の荏原町(えばら)駅の正面口を出て「荏原町商店街」をくぐり抜け、そこから徒歩で2分ほどして「立会川緑道」に曲がると、次第においしいパンの香りが漂ってきます。
赤で統一されたなんともかわいらしい店舗の外観と、パンと台湾の島の形を融合させたロゴマークが道行く人の目を惹きつけます。
この「阿美パン」はなんと4年後に取り壊しが予定されているビルに設けられ、「4年間限定のパン屋」として、元パティシエだった台湾人店主がパン作りにハマって、日本のベーカリーで10年ほど修行を経たのち、独立出店を果たしたそうです。
台湾でよく食べられているパンとは
ここからは、台湾発祥のパンとはどのようなものがあるのかをみていきましょう。
まず一つ目はこちらの「葡萄奶酥麵包」と呼ばれるパン。「奶酥(ナイスー)麵包」は台湾の定番のパンで、コンビニはもちろんのこと、どのパン屋にも必ずと言っていいほど売られていて、人気が高いパンの一つです。
「奶酥」とは粉乳やバターで仕込んだペーストのことで、食感はカスタードに近いですが、バターよりも水気が少なく、しっとりした食感と違ってよりぼそぼそとしていて、パンを食べていると中身がポロポロと落ちやすいのが特徴です。甘さはもちろん、ミルキーな香りも抜群で、干し葡萄が一緒に入っていることが多く、台湾のパンでしか味わえない独特な食感を持っています。
続いては、こちらのタロ芋パン。紫色のタロ芋は台湾のスイーツにもよく登場します。
このパンは台湾のタロ芋の名産地である台中の大甲という場所から、直接仕入れたタロ芋を使って作られたそうです。甘さは日本人の口にも合うように控えめになっていて、噛めば噛むほどタロ芋の香りがふんわりと口の中に広がります。大きさも食べやすく、タロ芋の「自然な甘さ」を楽しむことができます。
最後にご紹介するのが、こちらの「菠蘿麵包」。いわば台湾式メロンパンのことで、直訳すると「パイナップルパン」になります。
日本の普通のメロンパンにメロンの味がしないように、菠蘿麵包も基本パイナップルの味はしませんが、食感はかなり日本のメロンパンに近く、外側はカリッとして中身はしっとりと、こちらも台湾で定番のパンの一つと言っていいでしょう。
パンの外観から異なるフルーツが連想された、というのも実に面白い発見ですね。
日々の食生活に欠かせないパン。そんな台湾のパン屋さん事情と、台湾発祥のパンについてお届けしました。皆さんもぜひ、この機会に台湾のパンを味わってみてくださいね。
では、次回もお楽しみに!
店舗情報
阿美パン(Amei Pan)−日本にある台湾パン屋−
場所 東京都品川区中延5-9-10村本ハイツ107
営業時間 10:00〜18:00(売り切れ次第閉店)
定休日 月曜日 / 第2・4火曜日
Instagram https://www.instagram.com/amei.pan/?utm_source=ig_embed