みなさん、こんにちは。半分台湾人のSeikyoです。
今回は、台湾の山々についてご紹介したいと思います。
日本から飛行機で最短2時間ほどで辿り着ける台湾。
そこは実に「山」の魅力に溢れた島なんです。
小さな島に山が密集
台湾はユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界に位置する島で、当然ながら地震を体感することも日本にいる時とあまり変わりがないくらい、身近に起こります。
そんな日本と同じく火山帯に位置する台湾。島の大きさは九州とちょうど同じくらいですが、標高が3,000メートルを超える山が、なんと日本の10倍、ニュージーランドの30倍もあります。
しかも台湾で一番高い山の「玉山(ユーサン)」(3,952m)は、標高がなんと富士山(3,776m)よりも高く、登山シーズンには登頂を目指す登山客で賑わいます。ちなみに玉山は、東アジアで最高峰です。
森林鉄道も楽しめる、阿里山
ほぼ全台湾に山があると言っていいほど、山は台湾人にとても身近な存在なのかもしれません。
私も小さい頃から、家族旅行で山に行くことがありましたが、中でも印象的なのが島の中部に位置する「阿里山(アーリーシャン)」です。
かつて戦前の日本統治時代に、豊かな林業の開発のために鉄道が敷かれ、今なお当時の面影が残っており、現在では観光列車として運行されています。真夏の暑い時期に行ったのですが、とても涼しく霧もかかっていて、幻想的な風景を楽しむことができました。
意外なことに明治神宮の鳥居は、実は当時はるばる阿里山から船で運ばれた樹齢1,200年以上の「タイワンヒノキ」で作られているそうです。
東海岸は山と海を同時に満喫
南北に長い台湾の島の中央には、縦に連なる「中央山脈」と呼ばれる山々があり、島の東海岸は平地を挟むことなく海に面しているため、山と海を同時に眺めることができます。
しかも歴史的に都市開発が進んだ西部地方よりも開発が遅れたため、原始的な風景を留めているのも魅力のひとつかもしれません。
「山」をテーマにした、台湾観光局の2020年カレンダー
といったところで、今回ご紹介するのが、去年の年末に話題になった台湾の交通部(日本でいう国土交通省)の観光局が発行した2020年の月めくりカレンダーです。台湾の名山(もしくは湖)が12個選ばれてそれぞれの月のテーマになっており、月ごとにイラストと写真を同時に楽しむことができます。ちなみに先ほどご紹介した阿里山は1月のテーマに選ばれています。
イラストを手掛けたのは、イラストレーターの川貝母さん(https://www.facebook.com/inca.pan)。ただただ「山」をイラストにするのではなく、そこに生きる人や生き物たちを描きつつ、まるでストーリーを紡いでいるかのような、独創的な世界観が描かれています。
彼自身も登山愛好家で、Instagramにはよく日々訪れた山が投稿されています。
台湾の山は魅力が満載
台湾は小さな島ですが、これほどクリエイターや人々を魅了するほど密集した美しい山々がある、という意外な事実を発見できるカレンダーのデザインだと感じました。また山を通して、島の歴史を紐解いたり、日本との意外な関係性を知ったりと、改めて台湾の山の魅力を認識することができました。
私もまだまだほんの少しの山にしか登れていないのですが、このカレンダーをきっかけに未踏の山を訪れてみたいと思います。
では、次回もお楽しみに!