仕事をしていたり、テレビを見ていたりすると、いろんなカタカナ英語に出くわしませんか?
「アジェンダ」や「インバウンド」、「コンセンサス」などたくさんのカタカナ英語があって、なかには意味が分からないこともあり、困ってしまいますよね。
カタカナ英語は、欧米でよく用いられている概念を、一言で言い表せることができるため、主にビジネスシーンやIT関係で好んで使われています。
ただ、まぎらわしい言葉もあって、混乱してしまうことも事実。
今回は、そんなカタカナ英語のなかでも、似ている「リコメンド」と「レコメンド」について紹介します。この2つ、どっちが正しいんでしょう?
「リコメンド」と「レコメンド」、どっちが正解?
リコメンドとレコメンド、実はどちらも元となっている英語は同じ言葉です。
リコメンド 【recommend】 勧めること。推薦。レコメンド。
レコメンド 【recommend】 ⇒ リコメンド引用元:weblio辞書『三省堂 大辞林 第三版』より
そう、リコメンドもレコメンドも、同じ「recommend」からできたカタカナ英語です。そのため、意味も同じで、いわゆる「おすすめ」のことをリコメンド、あるいはレコメンドと言い表します。
「recommend」のネイティブな発音はリコメンドの方が近く、レコメンドはローマ字的な読み方に近い。そんな読み方の違いから、2つのカタカナ英語が使われているのでしょう。
海外の選手の名前でも、このような表記の違いはよくありますよね!サッカーのロナウド選手は、ネイティブでは「ホナウド」と発音するため、メディアによってはホナウドと表記しているところもよくありました。リコメンドとレコメンドの違いも、それに近いものがあります。
もともとはIT関係で広まっていった
このリコメンドとレコメンド、もともとはIT関係で用いられ始めました。インターネットで買い物をしたりしていると、「あなたにおすすめの商品は…」というかたちで関連商品が表示されますよね。
このようなマーケティングの仕方が、リコメンドやレコメンド、あるいはリコメンデーション、レコメンデーションと呼んでいるんです。
リコメンド 別名:リコメンデーション,レコメンデーション
【英】recommende
リコメンドとは、顧客の好みを分析して、顧客ごとに適すると思われる情報を提供するサービスのことである。
あらかじめ登録された顧客の趣向に関する情報や、購買履歴などを参照して、それぞれの好みに合致すると思われる商品やサービスが紹介される。過去に同じ商品を購入したことのある他の顧客を似たような趣向の持ち主とみなし、その興味対象を紹介するサービスや、オペレーターが顧客の希望に則して個別に情報収集し配信するなど、高級なサービスも存在する。
引用元:weblio辞書『IT用語辞典バイナリ』より
ユーザー側としても、自分の興味に近い商品がおすすめされると、購入するときに便利ですし、売る側としても、販売促進をする効果が期待されます。
ユーザーと販売側、どちらにもウィンウィンの手法であるため、広く用いられるようになっています。今では、ショッピングサイトに限らず、動画配信サイトなどさまざまな分野で取り入れられている手法です。
リコメンドとレコメンド、どういうときに使うのがいいの?
では、リコメンドとレコメンドはどういったときに使えばよいのでしょう?
まずは、ビジネスシーンでの使用があげられます。おすすめしたい商品や、業務の進め方などがあるときに、「当社のリコメンドは、この商品です。」といったかたちで使えます。
また、日常生活でも、人に何かをすすめたいときに最適です。「わたしのレコメンドは、このオールインワンジェルなの」など、発言にちょっと違いを持たせたいときに使えますよね!何かおすすめしたいもの、イチオシのものがあるときに、使ってみたい言葉です。
おすすめするときに使おう!
リコメンドもレコメンドも、どちらも「おすすめ」や「イチオシ」のもの、方法を紹介するときに使いましょう。
・この冬に、レコメンドしたいダウン
・今週のリコメンドメニュー
・先日の営業で、クライアントに新商品をレコメンドしました
・私に合った学習方法をリコメンドしてほしいのですが…。
このように、日常生活のなかでも、ビジネスシーンでも、リコメンド・レコメンドともに使い方はさまざまです。
リコメンドとレコメンド、どちらを使うかはあなた次第。「report」をレポート、リポートの両方使うのと同じなので、好みの問題という印象です。あくまで筆者の主観ですが、IT用語としては「リコメンド」が、ビジネスや日常生活では「レコメンド」がよく使われているようです。