「シルクロード」
漢字で表現すると「絹の道」ですよね!昔、「絹」が盛んに交易をしていたことからそう呼ばれるようになった「シルクロード」。ラクダの背中に絹をのせて旅するエキゾチックな光景が目に浮かびます。
そんなシルクロードですが、「シルクロードの日」があるって知ってますか?シルクロードの日として認定されているのは「3月28日」なんです。
今回はシルクロードの日と題して、その由来や世界遺産にまつわる話を紹介します。最後にはシルクロードクイズも載せているので、興味のある人はぜひご覧ください!
どうして3月28日が「シルクロードの日」に?
3月28日といえば、年度が切り替わる頃ですよね。4月に向けて新しい出会いと悲しい別れが入り混じる時期です。
「シルクロードの日」が3月28日になったのは、1900年のこの日に廃墟となっていたシルクロードの楼蘭(現在のクロライナ)が発見されたことに由来しています。
今から2,000年前、中国の敦煌から砂漠を16日ほど進むと、ロプ・ノール湖のほとりに楼蘭(クロライナ)というシルクロードのオアシス都市がありました。
楼蘭はいつしか荒れ果て、砂漠の中に消えてしまいましたが、1900(明治33)年のこの日、探検家スウェン・ヘディンによって発見されました。
引用元:366日への旅『今日は何の日』より
かつて交易の中継都市として栄えた古代のオアシス都市が、2,000年の時を超えて発見されました。とてもロマンがある話ですね。
ちなみに、この楼蘭が栄えた理由は、シルクロードの中継点であったことと、ロプ・ノール湖のほとりにあったことにあります。
楼蘭はタクラマカン砂漠の北東に位置していたため、ロプ・ノール湖という水源をもつ楼蘭は、文字通り交易商人たちの「オアシス」的存在でした。
このロプ・ノール湖には「さまよえる湖」という別称もあります。水源のタリム川の流れが変わることにより、位置がかわったり、消失したりするからだそう。
楼蘭が廃墟となったのも、ロプ・ノール湖が干上がってしまったことに原因があります。自然の大いなる流れで都市の興亡が左右される、そんな歴史を観ているとワクワクしてきます。
シルクロードってどこからどこまで?いったい何キロあるの?
一言に「シルクロード」といっても、実は明確な定義はありません。狭義だと、古代からある砂漠のオアシスの道のことを指し、広くとらえると、ローマなどの地中海世界と中国などのアジアを結ぶ交易路の総称を指します。
イタリアのローマから中国の西安を「シルクロード」としてとらえると、その距離は何と約13,000km!地球の約3分の1に該当する想像を超えた長さです。
なかには日本をシルクロードの東端とする説もあるそうで、そうなるともっと長くなってしまいますよね(笑)。
当時はもちろん自動車などはなく、徒歩、あるいは馬やラクダで走破していました。当時の交易品がとんでもなく高値で取引されていたのも納得!という感じです。
2014年に登録された世界遺産はシルクロードのどのあたり?
このように古くからの歴史のあるシルクロードは、「世界遺産に認定しよう!」という動きがあります。
しかし、シルクロードはものすごく長く広い地域にひろがっています。そのため、まずは中国やカザフスタンなどオアシスの道を中心としたシルクロードが、シルクロードの世界遺産第1号として登録されました。
長安-天山回廊の交易路網は、ローマからアジア各地、日本までを相互に結び、文明発展の一端を担った「シルクロード」の一部。中国の洛陽や長安から河西回廊を抜け、天山山脈の南北を通り中央アジアのタラス渓谷へと至る、総延長距離約8700㎞に及ぶ交易路網である。
登録された33の構成資産は、交易路沿いに点在する宮殿跡、交易拠点、石窟寺院や要塞跡などで、長安-天山回廊の交易路網が紀元前2世紀から後16世紀にかけて、文化と人の交流、宗教の伝播に多大な影響力を持っていたことを示している。
引用元:ユネスコ「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」より
そのほかの交易路や遺産群についても、現在ユネスコで討議中です。なかには保全の予算が少なく、修復が必要な遺跡も数多くあるので、はやく世界遺産として登録されるとよいですね。
あなたはどこまで答えられる?シルクロードクイズ!
歴史好きのロマンをくすぐる「シルクロード」ですが、日本ではシルクロード検定実行委員会の主催で「シルクロード検定」がおこなわれています。
2019年3月24日に第2回目が実施されたまだ新しい検定です。検定ではどんな問題がだされているのか、いくつか見てみましょう。
中国に仏教が伝えられたのは、かつては1世紀の中ごろと考えられていました。後漢の明帝が夢の中で全身から光を放つ金人を見て西方に仏がいることを知り、インドに使者を送って経典と仏像を持ち帰らせたのが仏教の初伝であるとする「霊夢説」が流布していたのです。この伝説を記念して作られたという寺は、次のどれでしょうか。
1.白雲寺 2.大慈恩寺 3.白馬寺 4.少林寺
引用元:日販の検定ポータル「検定、受け付けてます」より
ぐぬぬ、難しい…。
これはシルクロード検定を運営している日販の検定ポータル「検定、受け付けてます」の3級の練習問題です。答えはあとで紹介するので、少し考えてみてくださいね。
それでは、第2問。
土と植物繊維と水を混ぜ合わせて捏ね、木枠に流し込んで成型して、太陽の光で乾燥させてつくる日乾レンガは、古くからシルクロード沿いの乾燥地域で用いられてきた建築材料です。これに対して、成型後に焼いてつくるのが焼成レンガですが、この焼成レンガが生まれたのは、次のどの文明と考えられているでしょうか。
1.ギリシア文明 2.インダス文明 3.メソポタミア文明 4.黄河文明
引用元:日販の検定ポータル「検定、受け付けてます」より
こちらもなかなか…。
さて、回答は終わったでしょうか?
正解は…
第1問が「3.白馬寺」で、第2問が「3.メソポタミア文明」でした。
ちなみに私はどちらも不正解でした(汗)。
シルクロード検定は上記の「検定、受け付けてます」から申込むことができます。興味のある人はぜひ立ち寄ってみてくださいね!