7月6日は何の日か知っていますか?
実は、ピアノの日なんです。語呂合わせっぽくもないし、「ピアノの日」って言われてもピンとこないですよね!?
今回は、「ピアノの日」の由来やピアノについての豆知識、「7月6日」に出会ったある2人とピアノにまつわる話を紹介します。
どうして「ピアノの日」が「7月6日」!?
ピアノの日が7月6日となったのは、ピアノが初めて日本に持ち込まれた日に由来しています。
文政6年(1823年)のこの日、日本にピアノを持ち込んだのはドイツ人の医者シーボルトです。日本史の教科書にも出てくる人なので、記憶にある人もいらっしゃるかもしれません。
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトは、1796年、ドイツ生まれ。1823年に長崎・出島のオランダ商館付の医師兼自然科学調査官として来日した。
シーボルトはフランクで情熱的な人で、オランダ商館の医師という職分を越え、「鳴滝塾(なるたきじゅく)」を開いて地元の人を診察したり、日本人へと西洋医学を伝えたりしています。
私生活では、楠本滝(くすもとたき)という日本人の女性との間に娘イネをもうけます。
シーボルトが持ち帰った当時の日本の絵画は西洋の画家にも影響を与え、ジャポニズムとして18世紀の西洋を席巻しました。
ただ、持ち帰ろうとした物品のなかに「日本地図」があり、それを江戸幕府に咎められ、最後はスパイ容疑で国外追放処分を受けてしまいます。
実はピアノって白鍵と黒鍵が逆だったってホント?
現在のピアノの原型を作ったのは、バルトロメオ・クリストフォリ・ディ・フランチェスコ(1655~1731)というイタリアの楽器製作家なのですが、できたばかりのピアノは、現在の鍵盤とは逆で白鍵の部分が黒色、黒鍵が白色をしていました。
ピアノができるまではオルガンやチェンバロが主流だったのですが、それらも同じように現在とは逆の配色をしています。
理由は諸説ありますが、当時は白色の部分には象牙を使用していたため、できるだけ高価な象牙を使用する面積を小さくしたいという経済的なコストが大きかったようです。
現在のような配色に変わったのは19世紀頃です。こちらも諸説ありますが、大きな理由は「デザイン性」だったようです。
どうしても黒色がメインだと地味で暗い印象がついてまわります。ピアノ協奏曲もふえ、ピアノが鍵盤楽器の主役になるにつれ、現在のような白色をメインとした明るいデザインの楽器へと変化していきました。
7月6日はジョン・レノンとポール・マッカートニーが出会った日でもある
1957年の7月6日ジョン・レノンとポール・マッカートニーが出会い、後の偉大なバンド「ビートルズ」のはじまりの日でもあります。
イギリスのリヴァプールで出会った二人は、ジョージ・ハリスンとリンゴ・スターとともに20世紀を代表するアーティストとして成功します。
ロックバンドのパイオニアだけにアコースティックギターを基調とした曲が多いですが、ピアノの名曲も数多くあります。
1.Hey Jude(ヘイジュード)
名曲の多いビートルズの楽曲のなかでも、人気の高い楽曲の一つです。現在聞いても色褪せることのないメロディライン、語り掛けるようなポールの歌声。
また、落ち込んでいるときに背中を押してくれるような、暖かみのある歌詞も魅力です。
Hey Jude, refrain
なあ、ジュード あきらめるなよDon’t carry the world upon your shoulders
すべてをひとりで背負い込むことはないんだFor well you know that it’s a fool who plays it cool
クールに振る舞っている奴なんて、愚かなだけさBy making his world a little colder
自分の世界を冷たいものに変えてしまっているんだもの
実は、これはポールがレノンの前妻シンシアとの息子ジュリアンへと送った歌です。
5歳のジュリアンに呼びかけるように、励ますようにと作られたので、これだけ暖かみのある曲に仕上がっているのですね!
2.Let It Be(レットイットビー)
ビートルズのピアノ曲として忘れてはいけないのがこの曲。50年以上経った今でも心を揺さぶるポールの歌声が心に染み入ります。
「Let It Be」を和訳すると「素直のままで」「ありのままに」「そのままでいいんだよ」など様々なものがありますが、曲を聴いたその人自身の受け取り方にゆだねられる自由さもまた素敵です。
Let it be, let it be
自分らしくLet it be, let it be
素直に生きればいいYeah, there will be an answer, let it be
そう 答えは見つかるから 迷うことなんてないんだ
ちなみに今回取り上げた2つの楽曲はどちらもポールの作曲。実は本記事の筆者はどちらもレノンが作ったものだと思っていました。ポールごめんよ! だってがさつなイメージしかなかったんだもの。
7月6日とピアノの日
今回は、「7月6日」の「ピアノの日」にちなんで、ピアノの日の由来からピアノの豆知識、そしてポールマッカートニーとジョンレノンの出会いから生まれた楽曲を紹介しました。
「ピアノの日」自体はシーボルトが日本にピアノを持ち込んだことに由来するので、ビートルズとは何の関連もないのですが(笑)、同じ日にピアノの名曲を作る2人が出会うって何かロマンチックですよね。
ビートルズも自分からは聞く機会が少なくなっている方も多いと思いますので、これを機会にCDラックやネットから取り出して、聞いていただけると幸いです。ホント心に沁みますよ!