「たぬき、きつね、ね・・・」って、しりとりではありません。

たぬき、きつねと聞けば、丸ちゃんやどん兵衛でもおなじみの「うどん」や「そば」をイメージする人も多いと思います。

今回はたぬきうどんをクローズアップして、名前の由来や発祥、関東と関西の違い、おすすめのうどんについてもご紹介していきます！

「たぬきうどん」ってナンスカ？由来や発祥とは

関東で「たぬき」というと、揚げ玉ボンバーで一世を風靡した…のは、UFOヤキソバですが、その「揚げ玉」がのったうどんやそばを呼びます。

「たぬきうどん」は、江戸時代のおわりに関東でうまれたそうで、その名前の由来については諸説あり、天ぷらの具である「たね」を抜いた「たねぬき」が語源とか、衣のわりに中身が小さいかき揚げが「たぬき」と呼ばれたとも言われています。

発祥は、一説によると東京都世田谷区砧(きぬた)の「砧家」のキヌタソバで、逆さに読んだのが「たぬき」のはじまりという説もありますが、確実な根拠はないようです。

つまり、「たぬき」の生まれも育ちも諸説あり、あまりハッキリしていないのです。

「たぬきうどん」の関東と関西のねじれ

関東で揚げ玉入りが「たぬき」と呼ぶのに対し、関西では揚げ玉を「天かす」と呼ぶので、その料理は「天かすうどん」「天かすそば」となります。

さらに、関東が「きつね」と呼ぶ「お揚げの乗ったうどん」は、関西も同じく「きつねうどん」ですが、「お揚げが乗ったそば」は関東では「きつねそば」で、関西ではなんと…「たぬきそば」と呼ぶそうです！

んん？？まとめると…

揚げ玉を乗せた うどん・そば→関東「たぬきうどん・そば」＝関西「天かすうどん・そば」

お揚げを乗せた うどん→関東「きつねうどん」＝関西「きつねうどん」

お揚げを乗せた　そば→関東「きつねそば」＝関西「たぬきそば」

えーーー

揚げ玉が「たぬき」で、お揚げが「きつね」と疑いもなく生きてきた関東育ちの私は、もはや頭がプチパニック！

なぜ、ねじれが発生したかというと、関西で主流だったお揚げを乗せた「きつねうどん」と区別するために、お揚げのそばは「たぬき」になったと言われています。

それにしても、ややややこしい！

「ハイカラ」と呼ばれてる？関西の「たぬき」事情

大阪では揚げ玉入りを「たぬき」とは呼ばないことが分かりましたが、天かすが本来は捨てるものという認識から、揚げ玉入りのうどんやそばは「ハイカラ」とも呼ばれています。もはや、たぬきもきつねもいなくなりました…

そして、大阪にほど近い京都の「たぬきうどん」は、刻んだ油揚げの上から葛餡をかけるそうです。めちゃくちゃ美味しそうですが、もはや「たぬき」の概念が、まったく分からなくなりましたね。

これは旅先でうっかり「たぬき」うどんやそばを注文すると、想像と違うものが出て来るので注意が必要です。

各地のおすすめ「たぬきうどん」を味わいたい！

関東と関西では、「たぬきうどん」と言っても違いがありますが、各地のおすすめのお店をご紹介するので、チェックしてみてください！

アンジャッシュの渡部さんもおすすめ!　東京の名店『手打ちうどん すみた』

食べログ情報はコチラ
https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132305/13003783/

進化系のかすうどん！　大阪の人気チェーン『加寿屋』

店舗が複数あるので、最寄りの店舗は公式サイトをチェック！
https://aburakasu.com/71592/店舗/

京都のたぬきを味わうならここ！　京都なのに『大阪屋』

食べログ情報はこちら
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260101/26000152/

「たぬきうどん」だけじゃない！全国の気になる「うどん」

「たぬき」が、関東と関西では呼び方や概念までも違うことが分かりましたが、うどんは出汁についても関東は濃いめで、関西は薄めなど、地域性が分かれる食べ物ですよね。

そんな、歴史や伝統の違いがある全国の珍しい「うどん」を集めてみました。

白いハンカチ!?　群馬県の「ひもかわうどん」

ネーミングに納得！　栃木県の「耳うどん」

ピンクがばえる～！　和歌山県の「梅うどん」

こっちは緑!？　香川県の元祖「わかめうどん」

食べたいうどんは、見つかりましたか？

「たぬき」ならぬ「うどん」が、全国でんなにさまざまな形に化けているとは知りませんでしたが、各地で違った味のうどんを食べ歩くのは楽しそうですね。