ほしいもに干し柿、切り干し大根などなど。
食べ物を干して水分を抜くことで保存性を高めるという技術は、昔からさまざまな食品に応用されてきました。
なかでもほしいもは、ビタミン類や食物繊維の豊富さなどから、近年ダイエットや健康づくりにおすすめの食品として紹介されることが増えていますよね。
実は、そんなほしいもと御利益をかけたユニークな神社があるのはご存知ですか?
新たなパワースポット・映えスポットとしても注目の「ほしいも神社」について、さっそく見ていきましょう!
欲しいものがすべて手に入る!?「ほしいも神社」とは?
茨城県ひたちなか市にある「ほしいも神社」は、 “ホシイモノ(欲しいもの)がすべて手に入る御利益がある”とのことから話題になっているスポットです。
明治時代から名産だったほしいもづくりを通して、生産者や町の人々が受けてきた神の恵みや社会に対する恩をあらわすとともに、これからもほしいもづくりを続けられることを願うために、堀出神社の境内に創建されました。
地域の名産をアピールしながらも、欲しいものが手に入る神社として、いまじわじわと注目を集めている神社なんです。
ちなみに、元号が令和に変わって初めて創建された神社(令和元年11月23日建立)としても知られています。
お守りや御朱印帳などのアイテムにもほしいもをモチーフにしたものが多く、その可愛らしさは思わず自慢したくなりそう!
さらに、境内にはほしいもの自動販売機もあり、購入可能。
「ほしいも神社」のほしいもなんて、食べるだけでご利益がありそうじゃないですか?
祀られているのは、ほしいも生産量日本一に貢献した先人たち
ほしいもは、蒸したさつまいもを乾燥させた加工品で、昔から貴重な保存食として広く食べられてきました。
噛めば噛むほどじんわりと広がる甘みが特徴で、そのままでも、少し炙って食べても美味しく、近年では、腸内環境を整えるおやつとしても知られるようになりましたよね。
なかでも、「ほしいも神社」のあるひたちなか市は、生産量日本一。その歴史も古く、明治時代にほしいも作りが始まったと言われています。
そこで、「ほしいも神社」では、静岡から技師を招いて製造の技術向上を図り、販路の開拓・普及に貢献したほしいもづくりの創始者・小池吉兵衛を含めた5名を、ほしいもの神様として祀っているのだそうです。
堀出神社について
「ほしいも神社」がある堀出神社は、寛文3年(1663年)に創建された神社で、御祭神として誉田別尊(ホムタワケノミコト)を祀っています。
御神体は、水戸黄門として知られる水戸藩2代藩主の水戸光圀公が、塚を掘り起こした際に発見した鏡。
御神体が掘って出たということが、堀出(ほりで)神社という名前の由来となったのだとか。
さらに、明治時代に小池吉兵衛がこの地でほしいも作りを始めたことや、御神体の鏡と同様、ほしいもの原料であるさつまいもも“土を掘って出す”ことから、堀出神社の境内に「ほしいも神社」が建立されることに。
いろんな歴史や意味が言葉遊びのようにかけあわされて、「ほしいも神社」は現在の場所にあるのですね。
ほしいもらしさを探し歩きたくなるデザインが楽しい
「ほしいも神社」は、「ロッテ キシリトールガム」や「明治おいしい牛乳」など誰もが知る製品やロゴのデザインを手掛ける、日本を代表するデザイナー・佐藤卓氏がプロデュース。
なかでも、ほしいもに使用される品種の紅はるかをイメージしたという鳥居は、インパクトがあり、SNSに投稿すればかなりの注目を集めそう!
笠木の黒色はさつまいもの葉、額束の赤色は炎(太陽)、柱の黄金色はほしいもを表している大小53基の鳥居がずらりと並ぶ光景は圧巻ですよね。
ほしいものがすべて手に入る新たなパワースポットとしてだけでなく、映えスポットとしても注目の「ほしいも神社」。
一度訪れてみてはいかがでしょうか?
施設情報
施設名 ほしいも神社
公式サイト https://horide-hachiman.com/