トイレットペーパーや新聞紙、段ボールなど、私たちのまわりにはリサイクルされた紙、いわゆる再生紙を使った製品がたくさんありますよね。
実は日本って、古紙の利用率・回収率は世界でもトップクラスと言われるほど、紙の再利用に積極的なんです。(参考:日本製紙連合会HP)
一方で、新品やまだ使えるのにリサイクルに回されている紙も少なくありません。
そこで今回は、紙の中でも“本”だけを集めて、新しい価値を持つ紙製品に生まれ変わらせた「本だったノート」をピックアップ。
誕生までの背景や、プロダクトの魅力もあわせてご紹介していきますよ!
捨てられる本をノートに再生!「本だったノート」
“約1万冊”
これは、古本買取サービスを提供するバリューブックスが、1日に古紙回収に回している本の数です。
毎日届く約2万冊の本のうち、買い取ることができなかった本たちは、これまで古紙として再利用されていました。
でも、 せっかくなら本を活かしたストーリー性のあるアイテムに利用できないかとの想いから生まれたのが「本だったノート」です。
そこで、バリューブックスと同じ長野県にある印刷会社の藤原印刷、大阪に本社を構える製紙メーカーの山陽製紙という“紙”にまつわるプロフェッショナルな2社に相談を持ちかけたところ、なんと約1か月というおどろきのスピードで製品化が実現することに!
このスピード感に、それぞれの“紙に関わるモノ”としての熱い気持ちを感じますよね!
こうして生まれた「本だったノート」ですが、当初はノベルティとして制作したものの、多くの反響を受け製品化へ。
「本だったノート」には、すでに1つの物語があるんですね。
“本だった”ことを感じられるから楽しい!
「本だったノート」の紙質は、やや耐久性に乏しくよれやすいなど、一般的なノートに比べると書きやすいとは言えません。
でも、いろんな本の1ページ1ページが混ざり合い、溶け合って生まれた紙が、“本だったこと”に思いを馳せることができます。
同じ再生紙でも、“これは本から生まれた紙なんだ”と思うと、本好きの私にとっては、悲しいような愛おしいような、複雑だけどなぜかやさしい心地がするんです。
さらに、ときどき紙の中に文字やそのカケラを見つけることも。
最初から文字があるノートなんて使い勝手が悪そうなのに、みつけるとちょっと嬉しい気持ちになるのは「本だったノート」ならでは。
“この文字は、どんな物語の、どんな本の1文字だったんだろう”と想像は膨らませたり、“あえて文字を活かした書き方をしてみようか”なんてクリエイティブを働かせたり、せっかくなら思いっきり楽しんじゃいましょう!
捨てられるインクを採用し、さらにとっておきの1冊に
「本だったノート」には、紙の他にもこだわりが詰まっています。
カラフルで印象的な表紙に使われているインクは、、印刷会社で毎日出る捨てられるはずだった廃インクを活用。
さまざまな色があるのを逆手に取り、唯一無二の美しいグラデーションを作り出しています。
何度も生まれ変わって物語を紡いでいく
「本だったノート」は、材料を本に限定するだけでなく、廃インクの活用で、1冊のノートとしての魅力をさらに高め、再生紙を使ったノートに新しい価値を生み出したプロダクト。
心地いい香りのように、ふんわりと“本だった”ことを感じられるノートは、アップサイクルの観点から見てもとっても素敵なアイテムだと思います。
自分のとっておき用だけでなく、本好きのあの人へのプレゼントにもぴったりな1冊です。
商品情報
商品名 本だったノート
販売元 VALUE BOOKS
商品販売ページ https://www.valuebooks.jp/endpaper/8167/