新聞社発のアップサイクルエコバッグって?「e-umi bag(いーうみ ばっぐ)」で消費の在り方を見つめなおそう

かとうかのこ
かとうかのこ
2022.01.11

レジ袋が有料化になってから約1年半。いまではすっかりエコバッグを持ち歩くのが珍しくなくなりましたよね。

エコバッグが浸透したことで、オシャレで可愛い、使いやすいエコバッグがどんどん作られるようになりました。

でも、エコを掲げながら、次々とエコバッグを生産しては消費し続けることに、ちょっとした矛盾を感じませんか?

今回は、すでにあるものに新しい使い道を与えるアップサイクルの観点から生まれた、地球にやさしいエコバッグ「e-umi bag(いーうみ ばっぐ)」をご紹介します。

魚網から生まれたエコバッグ「e-umi bag」

e-umi bag(いーうみ ばっぐ)

涼しげな見た目のエコバッグ「e-umi bag」は、廃棄されるはずだった漁網でつくったエコバッグです。

プラスチックゴミの削減が求められているいま、プラスチックが原料の漁網をエコバッグに再利用することで、港の廃棄物と暮らしのゴミを同時に減らすことができるという視点から生まれました。

気仙沼や石巻など全国的にも有名な漁港が多い宮城県で、漁業協同組合が中心となり、漁業をしている人たち一軒一軒に連絡をし、協力してもらえる漁師さんからいただいた廃棄予定の漁網が使われています。

漁網は、海藻や砂、潮の香りを丁寧に洗い落としたあと、黒色とえんじ色に染め直すことでエコバッグの素材として生まれ変わりました。

漁師気分が味わえる!?ユニークな使い方にも注目!

e-umi bag(いーうみ ばっぐ)

「e-umi bag」は、漁網ならではのデザインや使い方にも特徴があります。

広げて1枚の網のようになった中心に物を乗せて、フチにあるリングに紐を通すことで、包み込むような形のバッグになるというユニークな仕様。

漁をイメージして作られたというとおり、漁師が海で魚を網にかけて捕まえるような気分が味わえるかも!?

また、毎日の買い物バッグとしてだけでなく、海やプールに行くときのバッグにも使いやすそう!

特に、水遊び用のおもちゃを持ち帰る時、普通のバッグだと水濡れや砂が気になるけど、これならガサッとまとめて、バッグごと洗えちゃうのでとっても便利。

普段使いでもアウトドアでも活躍してくれそうです。

きっかけは新聞社発のプロジェクト「e-umi miyagi」

「e-umi bag」制作のきっかけとなったのは、宮城県仙台市に本社を置く地方新聞社・河北新報社が取り組んでいる「e-umi miyagi(いーうみ みやぎ)」という活動。

漁業が重要な産業のひとつである宮城県にとって、プラゴミによる海洋汚染は向き合わなければならない問題でした。

そこで、紙面でその重要性を伝えるだけでなく、もっと身近に、もっと暮らしの中で、この問題に向き合う方法はないかと考えた末に生まれたのが、廃棄予定の漁網を再利用したエコバッグでした。

なにより新聞社が紙面を飛び出して、プロダクトを媒体により多くの人に問題提起をするというスタイルが斬新でワクワクしませんか?

モノづくりのプロデュース事業を行う株式会社WTFCとタッグを組み、本格的にプロジェクトが始動。

企画、漁網の染色、縫製、梱包等の加工、さらにはバッグの紹介動画の制作を行いながら、新聞社が手掛けるエコバッグは誕生しました。

素材だけじゃない。制作過程から環境に配慮する

e-umi bag(いーうみ ばっぐ)

「e-umi miyagi」のeには、エコで、いい海へという願いが込められています。

同じ思いで作られた「e-umi bag」では、素材だけでなく、制作の過程においても環境への負荷を限りなく減らすための配慮が徹底されました。

たとえば漁網の洗浄には、分解されにくく水質汚染にもつながる合成洗剤を使用せず、パッケージやタグには再生素材を使用。
細かいところまで環境に配慮して作られています。

それらの素材を、熟練の職人が一つずつ手作業で裁断、縫製、包装し、丁寧に仕上げられたエコバッグが「e-umi bag」なんです。

また、売上の一部は海洋環境保全を行う一般社団法人「石巻海さくら」に寄付される仕組みに。

エコバッグを購入することで、ダイレクトに環境保全に役立つことができるというのも、未来へつながる消費を考えるきっかけを発信したプロダクトとして魅力にあふれています。

商品情報

商品名  e-umi bag
販売元  株式会社河北新報社
商品紹介ページ  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000089331.html
・企画製作  河北新報社
・企画協力  宮城県漁業協同組合
・協賛    サラヤ株式会社、サッポロビール株式会社、ルートインジャパン株式会社
・企画制作  電通 / WTFC / J.C.スパーク / 東北新社
・販売実績店舗
◇藤崎(宮城県仙台市青葉区一番町3-2-17藤崎大町館4階伊達クラフト)
◇New Stand Tokyo(東京都港区六本木7丁目2−8 WHEREVER 1F)
◇New Stand Tokyoオンラインストア(https://shop.newstand.jp/)
◇JFみやぎWEBショップ(http://www2.enekoshop.jp/shop/jfm-webshop/)
◇47CLUB( みんなの海への思いがこめられたエコバッグ「e-umi bag」えんじ(宮城・仙台のセレクトショップ【かほピョンモール 47CLUB店】) – 47CLUB

かとうかのこ
WRITER PROFILE

かとうかのこ

大学卒業後、海外を放浪したのち農業を始める。農業の傍ら、農や食を中心にライターとしても活動。美味しいものと、温泉、旅が好き。特技は、手だけでモコモコかつなめらかな泡を作ること。

Twitter:@kato_kanoko

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