これまでにナンスカでは、「ファーマーズマーケット型CSA」や「STROLL」、「エコーヒーカップ」など、持続可能な社会へ向けたプロジェクトやプロダクトを紹介してきました。
今回は、以前ご紹介した「渋谷シェアリングコンポストプロジェクト」でも注目された、生ゴミを食べてくれる微生物群を活用するバイオテクノロジー「komham(コムハム)」が主役です。
50年後にはゴミの行き場がなくなる!?
突然ですが、あなたは自分が1日にどれくらいのゴミを出しているか知っていますか?
なんて聞かれても困っちゃいますよね。それくらい、生活の上で、当たり前のように出てしまうゴミたち。
ちなみに日本では平均すると1日1日あたり約900gのゴミを出しているそうですよ。
国内のゴミ埋立地の寿命は、全国平均で約20年と言われていることからも、ゴミ問題は早急に取り掛かるべき課題のひとつです。(※データ環境省調べ)
そこで今注目されているのが、生ゴミが大好きな大食いの微生物群・「コムハム」による環境負荷の少ないコンポスト。
コンポストは、生ゴミを堆肥化させる昔ながらの方法ですが、農薬や肥料が普及している現代では堆肥市場は飽和状態。
堆肥にしても、欲しい人がいないのでは循環と呼ぶのは難しいですよね。
そこで、生ゴミを高速分解しながら、発生する堆肥は最小限に抑えて処理できるバイオテクノロジー「コムハム」が注目されているんです。
驚くべき「コムハム」の分解能力!!
「コムハム」の最大の特徴は、高速の処理能力と使い道のない堆肥を作る必要がないこと。
たとえば、これまでの方法では、生ゴミが堆肥化されるには7~30日を必要としていました。
しかし、「コムハム」では同じ量をたった1~3日ほどで処理してしまいます。
また、これまで処理の過程で生ゴミの半分の量が堆肥として残っていましたが、「コムハム」に与えると、なんと98%が気化されるため、後に残る堆肥は2%だけに抑えることにも成功。
「コムハム」は、不要な堆肥を作らずに、高速で生ゴミを処理すること可能にした画期的なコンポストシステムなんです。
コンポストは、人にも地球にもメリットがたくさん!
日本でも昔から行われてきた生ごみのコンポストと、「コムハム」を組み合わせることで、時代やライフスタイルにマッチするゴミの処理が実現しています。
人にも地球にも嬉しいメリットとは、どんなものがあるでしょうか?
無駄が無い
「コムハム」は堆肥化が目的ではないので、売り先がある時だけ必要な量を堆肥にし、それ以外は廃棄物処理場に徹するという使い分けができる、無駄のない処理が行えます。
安い
「コムハム」のバイオマス処理には、電力も大型施設も必要とせず、ドアなしコンクリート土間のスペースと最低限の重機があれば始められます。
安全
「コムハム」は本来自然界に存在していた微生物や菌を利用しています。
微生物有害情報リストと合致する微生物は含まれていないことも確認されている安全性の高いテクノロジーです。
昔ながらの方法とバイオテクノロジーを掛け合わせることで、環境への負荷を抑えながら、ゴミ問題へアプローチしていくことを可能にしました。
“あらゆる人が持続可能な選択をしたくなる未来をつくる”を掲げて
「コムハム」の研究と、その技術を用いたバイオマスリサイクルシステムを開発・提供しているのが、株式会社コムハム。
“あらゆる人が持続可能な選択をしたくなる未来をつくる”をミッションとして掲げ、「コムハム」に関する技術を食品ロスや家畜糞尿の処理に困っている事業者へ提供しています。
今後は、技術を応用したサービスや商品の開発も積極的に行い、誰もが意識しなくても環境にやさしい暮らしができるインフラ作りを目指しているそう。
「当たり前にしていることが循環のなかに入っている」
昔の人々が、循環を意識せずともコンポストで作った堆肥を田畑に使っていたように、“ラクだから”“便利だから”という気持ちで、循環型社会で暮らしていけるのが理想ですよね。
「コムハム」が当たり前になる社会は、もうすぐかもしれません。
商品情報
商品名 komham (コムハム)
販売元 株式会社komham
公式サイト https://komham.jp/company