オーギュスト・ロダンの世界的に有名な作品、「考える人」。
考えるというポーズといえば、1番に考える人を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。とても有名な作品ですが、考える人は何をあんなに考えているんだろう?と思ったことはありませんか?
あのポーズは、絶対ただ事じゃないですよね(笑)。
そこで今回は、オーギュスト・ロダンの「考える人」に関してのナンスカです。考える人は、何を考えているのか調べましたよ!
考える人とは?
まずは、「考える人」とは?というところから始めます。
「考える人」はフランスの彫刻家・フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン(以下、ロダン)の作品です。ロダンは近代彫刻の父と言われ、「考える人」は彼の代表作。
世界的に有名な作品ではありますが、元々「考える人」という単体の作品ではありませんでした。
その昔、ロダンは新しく建造される予定の美術館から制作の依頼を受け、「地獄の門」という作品を作り始めます。
しかし、制作途中で美術館の建造自体が中止に。それでも、ロダンは「地獄の門」の制作を続けましたが、その完成までにロダンは亡くなりました。
この「地獄の門」から、男性像が独立し「考える人」という1つの作品になりました。
一体、何を考えているのか?
では、「考える人」は何を考えているのでしょうか?
先に答えを言っておきますね。
実は、「考える人」は何も考えていません!
「考える人」の元の作品である「地獄の門」は、ダンテの「神曲」から着想を得たもの。地獄に落ちた者たちを裁判官が上から見ている様子を表現しています。
この裁判官が、「考える人」なのです。
なので、「考える人」のポーズは何かを考えているのではなく、地獄に落ちた者たちを見下ろしているポーズだったのです。改めて言いますが、「考える人」は何も考えていません。(笑)
「考える人」という名前も、ロダン本人ではなく、実は鋳造職人が付けてしまったという話もあります。私たちは考えている人にしか見えませんが、ロダンにはもっと別の意図があったのかもしれませんね。
京都と上野で「考える人」を見ることができますっ
こんな話をしていると、実物を見たくなりませんか?
実物は海外の美術館にあると思われがちですが、日本でも見られます。
関西方面では、京都の国立近代美術館で。関東では東京・上野の国立西洋美術館で展示されています。
京都国立近代美術館
http://www.momak.go.jp/国立西洋美術館(上野)
https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
複数あるので、レプリカと思われることがありますがどちらも本物。ロダンが制作した型から鋳造され、世界で本物が20体以上存在すると言われています。
「考える人」以上に考えているポーズは思いつかないくらい、何かを考えていそうですが、何も考えていなんて。驚きでしたね! 実物を見たときには、少し笑ってしまいそうです(笑)。
以外と近場で見れてしまう、ロダンの「考える人」を、この機会に見に行かれてはいかがでしょうか?