モアイ像といえば、イースター島にある人面をした石像のようなものです。数多く連なり、どこかシュールさも感じさせますが、この像が設置された理由や目的については定まっておらず、さまざまな説があります。
そんなモアイをモデルにした「モヤイ像」もありますよね。渋谷駅西口にある「渋谷モヤイ像」は待ち合わせスポットとしても人気があり、馴染みがある人も多いかもしれません。
でも実は、モヤイ像は日本の各地に存在しているんです! 渋谷以外にもモアイ像をモデルにした像は日本各地に設置されています。今回は、本家のモアイ像と、それをモデルにしてつくったモヤイ像についてお伝えします。
「モアイ像」とは?
本家にあたるモアイ像は、南太平洋に浮かぶイースター島といわれる火山島にある像。島自体が世界遺産に登録されています。日本とは地球の真裏に位置する場所で、島から3800キロも離れた南米チリの領土です。
島最大の遺跡である「アフ・トンガリキ」のほかにも、900体もの数のモアイ像があると言われています。このアフに建つ30体ほどはすべて近年に復元されたもので、日本の企業も復元作業に参加しました。
モアイ像の設置の目的や使い方については祭祀などと推測する説が有力ですが、祭祀の形態が明らかになっていないため、モアイ像の正体については謎が多いままと言われています。
「モヤイ像」とは?
モヤイ像で有名なのは、やはり渋谷ですよね。モアイ像をモデルにして作ったもので、本物の像を移築したものではありません。
しかし、モヤイ像にも”本家”があります。
この本家は、伊豆諸島新島村にあるものです。世界的にも珍しい抗火石が産出される場所で、この石を使って村おこしの意味も兼ねてモヤイ像を作りました。
「モヤイ」とは、島の言葉で「協力する、助け合う」という意味があるのです。実は、「モアイ」と言葉が似ていたのは偶然で、関連性はないのだとか!
島のシンボルとして、石山展望台など島内のさまざまな場所に設置されています。
全国各地にある!? 「モアイ像」や「モヤイ像」スポット
宮崎県 サンメッセ日南
日南海岸に背を向ける形で並んでいる7体のモアイ像があります。これは「モヤイ像」ではなく、イースター島の7体を復刻させた本家ともいえる石像です。
モアイ像の修復作業に取り組んでいた日本企業との縁で、イースター島から公式でモアイ像を日本で復刻し、展示することが許可されました。島外で本家のモアイ像がつくられたのは、世界初だったそうです!!
イースター島からは石を持ち出せなかったため、このサンメッセ日南にあるものは、福島県で切り出した同じ材質のものが使用されています。
宮城県 三陸さんさん商店街
ところ変わって東北の宮城県には、イースター島から贈呈されたモアイ像があります。イースター島から贈呈されたモアイ像という意味では、ここが世界初です。
現地の彫刻家が制作しており、素材もそのまま現地のものですので、正真正銘の本物とも言える存在です。さらに、目が描かれており、目の入ったモアイ像は世界に2体しかないという希少性の高いモアイ像が展示されています。
じっくりみたい方は、メルマガ登録すると、約1時間のドキュメンタリー映像が見れるみたいですよ(笑)
「モアイと絆の物語」
https://www.moaifamily.com/mc/moai-mystery/
また「モアイ」は、イースター島のラパヌイ語で「未来に生きる」という意味と言われているんだとか。震災を乗り越え、モアイを迎えた三陸に改めてエールを送りたい気持ちになりますね♪
都内では蒲田駅にも!
都内に「モヤイ像」があるのは、渋谷だけではありません。大田区、蒲田駅東口駅前広場にもモヤイ像が設置されています。もともと2体ありましたが、現在は1体のみ設置されています。
渋谷にモヤイ像が設置されるようになったのは、イースター島公式のモアイ像がある新島の東京都移管100年を記念して新島から寄贈されたためです。
ちなみに、蒲田駅にあったもう1体は、青森県深浦市の観光施設「ウェスパ椿山」に移設されました。他にも、茨城県の柏原池公園、静岡県の駅開国下田などにも設置されていて、モヤイ像は日本各地にあることになります!
モヤイだけでなく、本家モアイ像が日本にあったなんて!
モアイ像が本家であることは知っていましたが、その本家ともいえる石像が日本にあるとは初耳でした! 移動距離が半端なくなりますが、宮城県の贈呈されたモアイと、宮崎県のモアイを比べながらの「モアイツアー」にも出かけたくなりますね。
私自身、首都圏で生活したことがないので「渋谷モヤイ像」前で待ち合わせをすることにささやかな憧れがあるのですが・・・、いつか実現したら良いなと改めて思いました!